2012年2月15日水曜日

コンピュータ・クラスター 事例1

実は前回の投稿で300投稿だったようです。
もう数ヶ月でこのブログも2年になりますが、よくもまぁここまでもってるなとご覧くださってる皆様のおかげでここまで来れました。
今後も引き続き情報を発信していきますので、末永くお付き合いくださいますと幸いです。


つい先日、新しいステッピング(C2)のCore i7 3930Kが入荷してきました。
これによって、VT-dがサポートされるわけですが、そんなの関係ねーマザーボードのBIOSアップが必要な場合もございますので、ご利用予定の方は、ご確認ください。

VT-dはさて置き、温度耐性やオーバークロック体制も良いという前評判がありましたので、弊社でも早速オーバークロックを試してみました。


5 G H z 達 成 。


こんなことでハシャぐなんて、よっぽどオタクなんですね。とか、たった5GHzで騒ぐなんて、よっぽどオーバークロッキング経験が低いんですね。とか言わないでください。

まぁ、ぶっちゃけ、ストレステスト走らせたら数分でリスタートしたんですけど。

てへぺろっ☆


まぁ一つの大台突破ということで。
実際5GHzでできるかはわかりませんが、安定した状態で動かせるオーバークロックPCを出荷すべく、オーバークロック用のマザーボード等も取り寄せて、現在絶賛検証中です。
いずれこのブログでもご紹介する機会があると思いますので、ご期待ください。


ちなみに、このオーバークロックに関しては、今回の「コンピュータ・クラスター事例」とは全く関係ありませんのでご注意ください。




【要望】

用途:高速計算機システム

CPU:Intel Xeon できるだけコア数を多くしたい
メモリ:1Core当たり4GB

HDD:1TB
  • 現在ノード間を1000Baseでつないでいるが、データの交換で遅くなるため、もっと早くなる接続方法を希望
  • 台数制限はない


【弊社が提案したPCの構成】

OSCentOS 5.7 64bit 日本語
チップセットIntel i5500+ICH10R ATX LGA1366
CPUIntel Xeon X5675 3.06GHz(TB 3.46GHz)/12MB
QPI=6.4GT/s 6C/12T 130W x2(計12C/24T)
メモリ合計24GB DDR3-1333 PC3-10600 ECC Registered 4GB x6
HDD1TB S-ATA 7200rpm 3.5"
ビデオ内蔵ビデオ機能 D-Sub x1
ネットワーク10/100/1000Base-T x2
外部I/FUSB 2.0 x4 / シリアルポート x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E Gen2.0(x8) x2 / PCI-E Gen2.0(x4) x1 / PCI-E(x4) x1 / PCI x2
筐体ミドルタワー 600W 永久保証電源
外形寸法幅202x高さ440x奥行485(mm)
その他QDR(4Gb/s) Single Portカード x8(各PCに1枚)
QDR用インフィニバンドケーブル x8
24Port インフィニバンドスイッチ x1
備考3年保証
計算ノード:8台




きましたねー。
弊社初のコンピュータ・クラスター事例です。
テストではありますが、弊社でノード間通信の設定を行った状態で納入させていただいております。

コンピュータ・クラスターとは何ぞやという方は、コチラ(Wiki)やコチラ(月刊手柄 第31号 巻頭特集)をご覧ください。

初とは言うものの、正確には「Infinibandを利用して弊社で設定・検証したコンピュータ・クラスター」が初というだけで、実際にはお客様側で弊社が納入したPCを利用してクラスター構成をされていたり、Ethrnetを利用したクラスター検証等は弊社でも行っておりました。
「クラスター」そのものは、要するに複数台のPCを一つのPCと見なすシステムのことですので、方法はいくらでもありますね。

厳密に言うと、「PC」ではありませんね。
複数台の「コンピュータ」であって、クラスター構成においては、「ノード」というべきでしょうか。
この辺は人によって使い分けや単語の認知度の違いがありますので、さらっと流しておきましょう。


ちなみに、今回の事例はスケーラビリティ(拡張性)を狙った事例ですが、アベイラビリティ(高可用性)を狙った事例は、こういった事例のコンピュータを導入させていただいております。
案外、身近にある方法ということですね。


クラスター構築方法に関しては、用途(使用するコンパイラやプログラム、MPI等)によって異なりますので、具体的にどうとは言えません。
また、クラスターを構成する方法が異なれば、ノードに関しても用途によって最適なハードウェア構成が異なります。
上を見ればキリはない、と言いたいところですが、考えなければいけないのは、「どこがボトルネックになるのか」ということと、「コストに合うパフォーマンスか」ということですね。
クラスターに限った話ではありませんが;
台数が増えればスペースの問題も発生しますし(だからブレードサーバーやTwin Rack製品等があるのですが)、熱の問題、音の問題もあります。
環境や目的、その他諸々考慮して、最適なご提案ができるよう、日々勉強させていただいております。


今回の案件、詳細は秘匿されておりますが、複数の大学と研究所による、とある共同研究で、某スパコンへ計算プログラム提供をするためのものだと聞いております。
Inifinibandを利用し、想定されていた速度で計算ができているとのことでした。
題目どおり、お客様の研究を加速でき、弊社も非常に嬉しいです!



気になる方は、是非是非コチラへ。


←4台分並べたところです(実際に設定作業した場所での撮影)


残り4台分は、机の関係で写真には納まりきらないことにw
←Infinibandスイッチにつながれたケーブルです。


…はい。

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